レッスンにお越しいただき本当にありがとうございました!
5月は足の裏の使い方の続きでソウルステップの「フリーク」を皆さんと練習しました。今回はレッスンで詳細まで伝えきれなかったフリークの意識すべきポイント3つを個人的な独断と偏見で解説していきます!
フリークもやっぱり足の裏って話
①地面を踏みしめて跳ね返った反動で腰が動くイメージ
最重要は「腰」ではなく「足」であることを意識しましょう
まーたこいつ足裏の話はじめたよ。足裏にでも家族を助けてもらったの?と思う方もいらっしゃるほど私は足裏を使うことの重要性について発信しています(独特な発信)。足の裏を制したものがソウルステップを制します。
フリークにおける足の裏の役割は、全体のリズムを作り出すことと地面を踏み返して体重移動をさせることです。
ここで「『フリーク』って見た目では腰を左右に振る動きだから、腰の動かし方次第でそのクオリティが変わってくるんじゃないの?」と感じた方もいることでしょう。もちろんそれもそうなのですが、腰だけでリズムを刻んだり、腰だけで体重移動をさせるというのは不可能なのです。
想像してみてください。
他の体の部位を一切使わずにリズミカルに腰を動かして腰の力だけで左右に動いている人がいたとしたら・・・
だいぶ不審者なんですよね。
いや、そういうダンスがあったっていいだろうとかいう話は置いておいて、体全体のリズムは消失しているし、体重移動もまともにできないのでカニ歩きみたいなことになるのが容易に想像がつくと思います。
ですが、実際に「フリーク」をレッスンで習うときは、その見た目からどうしても腰に意識がいきがちです。「腰を左右に動かしながらステップを踏んでいるな」という認識になりやすいですが、どちらかといえば「ステップを左右に踏みながらその勢いで腰を出しているんだな」という考え方のほうが実態に近いです。体を動かすことの根底にあるのは文字通り足の裏なのです。
②体の頂点になる部分でシルエットが決定する
フリークの頂点である「頭」「肩」「腰」のポジションを意識しましょう
ソウルステップやってると「なんか自分の形ダサいな・・・」と最初は誰しもが感じてしまうと思います。この「シルエット」に対する技術的助言というのは本当に難しいです。ベストなシルエットというのは人それぞれ体のつくりで変わってくるものなので、「こうしたほうがいいよ!」とはとても簡単に言えないものなのです。
ここで、ひとつの目安として言えるのが、そのステップの”頂点のポジション”に気を配ることで自分なりのかっこいい形を目指すことができるということです。この「フリーク」でいうと、動きの先端となる「頭」「肩」「腰」が体の頂点だと考えています。
〇「頭」は止めることを意識します。腰が左右に動いていてもこの「頭」だけは決して左右に振られず、高さも変わらないように、例えるのなら振り子時計の文字盤のようなイメージで頭をその場にとどめておきます。
〇「肩」は自然な角度と向きで無意識に振られるていることを意識します(無意識を意識ってそれは本当に無意識なのかという哲学的視点は捨ててもろて)。腰が振られると上体も一緒に振られますが、頭は固定されているのでそのつなぎ目のような役割をしています。この「肩」はあくまで「頭」と「腰」のつなぎ目なので、あえて肩を動かそうとすると無駄に肩が強調されて見ている側としてはどこを見ればいいのかわからなくなっていまします。
〇そして「腰」は言わずもがなフリークのアクセント担当で顔的存在です(腰のなのに顔とはこれいかに)。ここのポジションが一番皆さんの意識しているところだと思いますので多くは語りませんが、「左右に振っている」という意識より厳密には斜め左方向、斜め右方向に押し出されているという意識が限りなく近いです。
ここまで「頭」「肩」「腰」の意識するべきポイントを説明しましたが、それらの意識を合体させると、「腰」でリズムやそのアクセントを取っていき、つられるように傾く上半身を「肩」で自然に表現して、全体がブレてしまわないように「頭」を固定することでバランスを取っていくということになります。
体の幹から離れた先端の部分、”頂点のポジション”はシルエットに大きな影響を与えますので、まずはそこを意識することでかっこいいシルエットを目指す土台を作ることができるでしょう。そう、”目指す”ですよ。意識したらおkっていう話じゃないですからね。意識した結果自分の納得のいくシルエットを探すひとつの指標であることをお忘れなきように。
③型にはまらないように注意
音楽と自分を信じましょう
いや、ここにきてありきたりなこと言うなよというご意見誠にありがとうございます。この言葉を簡単に言ってしまうと、なんだか一種の根性論のようにも捉えられそうなのですが、特にソウルステップをするうえで個人的に本当に大事なことなので強調させていただきます。
その場で流れている音楽と空気に合わせて自分が感じたようにダンスができるように意識しましょう。「ソウルステップ」っていうとおしゃれで落ち着いてるってイメージも強いと思いますが、めっちゃノリノリのパリピみたいに踊ってもいいと思っています。シャカリキでハキハキとしててもいいと思っています。
武道やスポーツをやってこられた方なら日ごろから、”正しいフォーム”や”正しい姿勢”を意識して練習に臨んできたことでしょう。ダンスにおいても先述のとおり意識すべき体の動かし方というのも存在します。ですが、いざショーやバトルの本番になったらそれは頭の隅っこに追いやって、その場で流れている音楽と空気を存分に味わってほしいのです。ダンスはスポーツ的な側面もありますが、個人的にはコミュニケーションツールの一種だと思っています。特にフリークを含むソウルステップは会話などと一緒のような感覚ですね。
友達から急に「本日はお日柄も良く、貴殿のご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げます。特別なこの日に、ご都合がよろしければ私とともに自己研鑽の時間を過ごしていただければこれほど喜ばしいことはないのですがいかがでしょうか」って言われたらどう思いますか?このお日柄ニキ真面目スギィってなりますよね。ただ普通に「練習しよーぜ」って言ってくれれば伝わるはずなんですよ。こんな言い回しされるとなんだか怪しさすら感じられませんか?
「フォーム!シルエット!」とこだわりすぎる人はこのお日柄ニキのように体裁ばかりを意識して本当に相手に伝えたいものが遠回しになってしまうことが多々あります。フォームに気を取られてその場の音楽や空気とマッチしていない可能性があります。
「じゃあ練習しなくていいのか!」「音楽に乗れればそれでいいのか!」というと当然そういうことではないです。練習してきたものが音楽に乗っかって、空気にあてられて自然と出てくる状態が理想だと考えています。しかし、この自然に出てくる状態というのは一朝一夕で実現できるような簡単なものではないので、シルエットをたくさん練習して本番で音楽と空気を楽しんだ末に練習の成果が偶然出てくるものだと思っています。そのバランス感覚を養うのは簡単な話ではないのですが是非一度意識してみてください。ダンスやイベントの見え方が変わると思います。
まとめ
本日はレッスンで練習したフリークについて解説させていただきました。
①地面を踏みしめて跳ね返った反動で腰が動くイメージ
②体の頂点になる部分でシルエットが決定する
③型にはまらないように注意
これらの意識はひとつの指標です。ソウルステップの上達は長い旅のようなものなので、自分なりのかっこいいを見つけるのに時間がかかります。一緒にかっこいいを追及していきましょ。
ここまでご精読いただきありがとうございました!
あとがき
今回振付で使用したのは私が一時期ドはまりした「ずっと真夜中でいいのに。」の曲です。ロックダンスはファンクミュージックをベースに作られたダンスなので、それ以外のジャンルの曲で踊るとコレジャナイ感結構あるんですが、この方たちは割とファンク調の曲も多くてロックダンスとすっごく馴染みやすいんですよね。
今時のJ-POPやTikTokで流行ってる曲なんかでロックダンスをすると、曲に基づくルーツを軽視しているように感じられます。ですが、縛られずにいろいろな曲を使うとロックダンスの新たな可能性を感じることも多々あります。同じ年代の曲ばかり使っていても見えてくる世界に変化はないのではないでしょうか。
ごめんなさい。建前です。好きな曲で好きなダンスしたいだけです。悪気はないです。異論は認めます。しかし反省はしていません。
好きな曲で好きなだけ踊っちゃいましょう。でも、曲やダンスの成り立ちを知ると更に楽しくなると思いますよ。
コメント