8月のレッスンもお越しいただきありがとうございました!第5回目となる今回は「ブレイクダウン」を中心に足や体の使い方を一緒に練習しました。
この「ブレイクダウン」は、ロックダンスの技というよりも、ステップに分類されると考えています。ということは?そう。足が大事になってくるんですねぇ(予定調和)
今回は「ブレイクダウン」に取り組む上で抑えておきたいポイントや考え方について独断と偏見で解説いたします。
意識すべきは”重心移動”
ブレイクダウンは体を意識しがちですが、実はその根底は”足”にあります。っていう足至上主義的な解説にも皆さんそろそろ飽きてきた頃だと思いますが、事実なんだからしょうがない。
前述したとおり、ブレイクダウンはステップですのでロックダンスのように各部位のシルエット以上に、音楽に合わせてノることを大事にしていただきたいです。ノリだということ意識してもらうとより自然なブレイクダウンになると思います(もちろんシルエットも大事にしてや?)
足が大事と言ったのですが、じゃあ腰を左右に振る動きがどのように腰に繋がっていくのか気になると思います。ブレイクダウンは両足で体重を支えているわけではありません。16ビートのテンポで片足ずつ交互に体重をかけています。ボクサーが左右に体重をかけているようなイメージと一緒です。踏んだほうの足で腰を足とは逆方向に押し出して、次にもう片方の足で踏んでまた反対側に腰を押し出すという動作が連続しているので、高速で重心移動を繰り広げていると言えます。そこに腰を高くしたり低くしたりして上下の動きも入ってきます。腰の軌道は学校の階段を2階から踊り場に下って、切り返して1階に下り、再び踊り場に上がるというようなイメージです。一説によると、この腰の軌道そのものを“ブレイクダウン”と呼ぶこともあるそうで、バスストップなどのステップもブレイクダウンと言われることがあるそうです。ここまで大丈夫ですか?安心してください。書いてる私ですら頭が混乱してます。
実はわたくし、バトルで困るとブレイクダウンしがちです。これは技として繰り出してるという感覚よりも動きや音の流れで一旦落ち着かせて次に繋げやすいという点で無意識に採用してることが多いです。体の音楽を切らさずナチュラルに踊ることができて、他の技からの入口と他の技への出口として汎用性が高いと感じているのでやってます。繋ぎのためにというより気持ちよくリズムを切り替えられるオールマイティな存在とでも言えましょうか。
抑えておきたいポイント3選
前述の足で跳ね返す重心移動にプラスして、以下、ブレイクダウンでここだけは意識してほしいポイントを列挙いたします。
膝を外側に向ける
いわゆる「ガニ股」のスタンスになってもらうのがマストです。ロックダンス七不思議に「ロックダンスの基本スタンスはガニ股」が囁かれいるほど皆さんガニ股で踊らされていると思います。ブレイクダウンでは足から伝わる腰を左右に絶え間なく振り続けるため、体の他の部位はその反動でブレがちです。特に膝が正面に向いた状態であると、その反動を大きく受けてしまうため膝の位置が固定できず、全体のシルエットが大きく崩れてしまう原因となってしまいます。「ガニ股」だと膝の可動域が自動的に制限されるため、ブレを少なくすることができるわけです。
首のアイソレーションを意識
腰を左右に振っていますが、腰が主体というより腰を起点に体をくの字に折っているという感覚で体全体を動かしていると思います。ここで頭は体についていかないように中心に据え続けておく必要があるのですが、頭を固定する意識として「首のアイソレ」が重要となっていきます。頭は固定、されど体は左右に動いているというこの珍妙な状態は、”首”で動きの境界線を担っているわけです。となると、その境界線の役割は動きを柔軟に吸収することにあると思います。アイソレーションを練習する目的は様々ですが、その目的のひとつに「体の動きを柔軟に吸収すること」が含まれていると考えており、頭まで左右の動きが伝播するのを防ぐ効果が期待できます。首のアイソレーションの練習となると頭を左右に動かして首を伸ばすような感じになりますが、ブレイクダウンはその逆の体を起点に、頭を中心に残しておくために首を伸ばすような意識であると言えます。
腰ではなく体全体でノろう
リズムを刻んでいるのは動きの起点となっている腰・・・
だけではございません。
体全体でノっているのです(断言)
先述のとおり足の裏で16ビートのリズムを生み出しているので、そのリズムが体全体に伝わっていくわけです。足の裏でトントンとリズムを刻みながら、あくまでおまけのように腰を左右に振ることで、硬くない飾らないノリとしてのブレイクダウンが完成すると考えています。ちなみに、このとき「膝が正面を向いてしまっている状態」だと、足の裏から伝わるリズムが膝で消失してしまいます。ガニ股にすることで膝がブレずにリズムを体全体にしっかりスピード配送することができるというところにも繋がっていきます。
ブレイクダウンの元ネタ
ブレイクダウンは大雑把な言い方をすると、その当時流行っていたノリみたいなもんです。ブレイクダウンって曲に合わせて黒人さん達が踊っていた動きからブレイクダウンができました。今でいうTikTokの「〇〇ダンス」みたいな命名がそのまま今に残っている感じかもしれません(推測)
下は実際の動画なのですが、そこら辺のダンサーじゃない一般人のおねーさんがすでにうますぎる。なんやねんこれ。理解できひんわ。
ここで言いたいのは「黒人はすごいぞ」とかではなく、あくまでノリとしてブレイクダウンしているんだなってことを理解していただきたいです。アーティストのライブで形やリズムをバリバリに意識してノッてるお客さんって見たことないと思います。居たら怖いもんね。それと一緒で好きな曲で好きな空気感でなんとなしにやってるのがかっこいいのです。そこがわかるとダンスそのものの見方も変わっていくのではないでしょうか。
まとめ
今回のレッスンでは「ブレイクダウン」について解説しました。とにかく体を動かしてみないとしっくりこないと思いますので、読み込んで理解して練習してみてくださいね。
とーや的ロックダンスしてて難しい技ランキング第2位はこいつです。やってて全然手応えないし、目立つシルエットもしていないので、やっていることが合っているかの確認もしづらいので不完全燃焼でレッスンを終えがちです。
最初に言ったようにあくまで一つのノリであることを忘れなければ、割とラフに動くことができると思いますので、肩肘張らず楽しくやっていけるといいですね!
ご精読ありがとうございました!
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